【弁護士監修】占い詐欺の巧妙な手口と返金請求までの全手順を徹底解説

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占いサイトや占いアプリで高額な料金を請求され、「もしかして詐欺かもしれない」と不安な思いを抱えていませんか。占い詐欺の手口は年々巧妙になっており、気づかぬうちに多額のお金を支払ってしまう被害が急増しています。この記事を読めば、占い詐欺の最新手口から、ご自身が被害に遭っているか判断するチェックリスト、被害発覚後にすぐやるべきこと、そして弁護士に依頼して返金を求めるまでの具体的な全手順がわかります。結論として、占い詐欺で支払ってしまったお金は、諦めずに正しい手順を踏むことで返金される可能性があります。手遅れになる前に、まずはこの記事で冷静に状況を確認し、具体的な解決策を見つけてください。

目次

占い詐欺は返金可能 まずは弁護士へ無料相談を

「占いサイトで高額な料金を請求された」「占い師に言われるがままお金を払い続けてしまった」と、占い詐欺の被害に遭い、一人で悩んでいませんか?多額のお金を失い、精神的にも追い詰められ、「支払ったお金はもう戻ってこない」と諦めてしまう方も少なくありません。

しかし、諦めるのはまだ早いです。占い詐欺によって支払ってしまったお金は、法的な手続きを通じて取り戻せる可能性があります。

占い詐欺は年々手口が巧妙化しており、被害額も数百万円から、ときには1,000万円を超えるケースも報告されています。被害に遭ったことに気づいても、どうすればよいかわからず、泣き寝入りしてしまう方が後を絶ちません。この記事では、占い詐欺の被害金を取り戻すための第一歩として、なぜ弁護士への相談が重要なのかを解説します。

占いサイトに支払ったお金は返金される可能性があります

占い詐欺で支払ったお金が返金される可能性があるのは、その行為が法的に「違法」と判断されるケースが多いためです。単に「占いが当たらなかった」というレベルではなく、業者側があなたを騙してお金を支払わせた行為は、以下の法律に抵触する可能性があります。

  • 詐欺(民法第96条):相手を騙して錯誤に陥らせ、金銭を支払わせる行為。占い詐欺では、偽りの鑑定結果で期待を持たせたり、偽の成功体験を語ったりして課金を促す手口がこれに該当する可能性があります。
  • 消費者契約法違反:消費者の不安を煽って契約させたり(不安煽り行為)、事実と異なる情報を提供したり(不実告知)して結んだ契約は、取り消すことができます。
  • 特定商取引法違反:電話やインターネットを介した取引で、誇大な広告や不実告知があった場合などが該当します。

これらの法律に基づき、占いサイトとの間で成立した契約を取り消し、支払った料金の返金を求めることができるのです。「自分も騙されていたかもしれない」と感じたら、すぐに行動を起こすことが重要です。

なぜ弁護士への相談が最善の選択肢なのか

占い詐欺の被害に遭ったとき、相談先として警察や消費者センターを思い浮かべるかもしれません。しかし、返金を最も確実かつスムーズに進めるためには、弁護士への相談が最善の選択肢です。それぞれの相談先には役割の違いがあります。

相談先主な役割と特徴返金交渉における限界
警察詐欺事件として立件し、犯人を逮捕する刑事手続きが専門。民事不介入の原則があり、個人の金銭トラブルである返金交渉には直接介入できません。犯人が逮捕されても、お金が自動的に戻ってくるわけではありません。
国民生活センター
(消費生活センター)
消費者トラブルに関する相談を受け付け、解決のための助言や事業者との「あっせん」を行ってくれます。事業者にあくまで話し合いを促す機関であり、交渉に強制力はありません。悪質な業者が交渉に応じない場合、解決は困難です。
弁護士あなたの代理人として、法律に基づき占いサイト運営会社と直接交渉します。交渉がまとまらなければ、訴訟などの法的手続きも可能です。費用はかかりますが、法的強制力を持った手続きを進められる唯一の専門家であり、最も返金成功の可能性が高い選択肢です。

悪質な占いサイトの運営会社は、個人からの返金要求を無視したり、威圧的な態度で言いくるめようとしたりするケースがほとんどです。しかし、弁護士が代理人として介入することで、相手方も真摯に対応せざるを得なくなります。精神的な負担を軽減し、有利な条件で交渉を進めるためにも、まずは占い詐欺問題に強い弁護士に相談しましょう。

無料相談で確認すべき3つのポイント

多くの法律事務所では、占い詐欺被害に関する初回相談を無料で受け付けています。この機会を有効に活用し、安心して依頼できる弁護士かどうかを見極めることが大切です。無料相談の際には、以下の3つのポイントを必ず確認しましょう。

  1. 返金の可能性と見通し
    これまでの経験から、自分のケースで返金が可能なのか、可能だとしたらどれくらいの金額が見込めるのか、具体的な見通しを確認します。正直にリスクや難易度を説明してくれる弁護士は信頼できます。
  2. 弁護士費用の明確な説明
    「いつ」「何に」「いくら」費用がかかるのか、料金体系を詳しく確認しましょう。特に、初期費用を抑えられる「着手金無料」や「完全成功報酬制」を採用している事務所もあります。追加費用が発生する可能性も含めて、事前にしっかりと説明を求めましょう。
  3. 解決までの具体的な流れと期間
    依頼した場合、どのような手順で手続きが進むのか、解決までにおおよそどれくらいの期間がかかるのかを確認します。今後の流れを把握することで、安心して任せることができます。

無料相談は、弁護士との相性を確認する絶好の機会です。少しでも不安や疑問があれば、遠慮なく質問し、納得した上で依頼することが、返金請求を成功させるための重要な鍵となります。

占い詐欺で急増している巧妙な手口7選

占い詐欺で急増している巧妙な手口7選 代表的な7パターンと注意ポイント 1 手口1 鑑定を引き延ばし高額請求 期待を煽ってメッセージ/分課金を継続 2 手口2 サクラでやり取りを継続させ課金 支援者・運命の相手・著名人の成りすまし 3 手口3 不安を煽る霊感商法 高額な開運グッズや祈祷を強要 4 手口4 有名人・著名占い師の無断利用 監修・推薦・AI偽メッセージを装う 5 手口5 無料を入口に有料へ誘導 続きを見るには有料登録と迫る 6 手口6 解約・退会させない引き留め 罪悪感や恐怖を煽り手続き妨害 7 手口7 個人情報を聞き出し脅迫 秘密をばらす等で支払いを強要

近年、占いサイトや占いアプリを悪用した詐欺被害が後を絶ちません。その手口は年々巧妙化しており、誰もが被害に遭う可能性があります。ここでは、特に相談件数が多く急増している代表的な手口を7つご紹介します。ご自身の利用状況と照らし合わせ、少しでも怪しいと感じたらすぐに対処しましょう。

手口1 鑑定を引き延ばし高額な料金を請求する

これは、占いサイトや電話占いなどで最も多く見られる手口の一つです。占い師が意図的に鑑定を長引かせ、利用者に高額な料金を支払わせようとします。

特に、メッセージ1通ごと、あるいは1分ごとにポイントが消費される従量課金制のサイトで多発しています。「もう少しで鑑定が終わります」「あと一回のやり取りであなたの運命が好転します」「重要なことをお伝えします」など、利用者の期待を煽るような言葉を使い、次々と課金を促すのが特徴です。結果的に、鑑定が終わる頃には数十万円から数百万円といった、想定をはるかに超える金額を請求されてしまいます。

明確な鑑定終了の目安を示さず、曖昧な言葉でやり取りを引き延ばそうとする占い師には、十分な注意が必要です。

手口2 サクラを使いメッセージのやり取りで課金させる

占い師本人だけでなく、「サクラ」と呼ばれる偽の登場人物を使い、利用者を騙してメッセージのやり取りを続けさせ、ポイントを消費させる悪質な手口です。出会い系サイトの詐欺でも使われる典型的な手法が、占いサイトにも応用されています。

占い師から「あなたには特別な守護霊がついている」「あなたと交信したがっている支援者がいる」などと告げられ、その「支援者」を名乗るサクラからメッセージが届きます。サクラは、利用者を信じ込ませるために様々な役割を演じます。

サクラの役割具体的なメッセージの例
成功者・支援者役「先生のおかげで宝くじが当たりました。あなたにも幸運を分けたいです」「鑑定料金は私が負担しますので、先生とのやり取りを続けてください」
運命の相手役「あなたとやり取りしていると、私の運気も上がります。もっとお話がしたいです」「私たちは特別な縁で結ばれています」
芸能関係者役「有名タレントの〇〇です。先生にはいつもお世話になっています。あなたには特別な才能がありますね」

占い師と第三者が結託して、組織的に利用者を騙そうとする非常に悪質な手口です。占いとは直接関係のない人物から、不自然に好意的なメッセージや金銭的な支援を申し出る内容が送られてきた場合は、サクラの可能性を強く疑ってください。

手口3 不安を煽り高額な開運グッズや祈祷を勧める霊感商法

相談者の悩みや心の弱みに付け込み、過度に不安を煽って正常な判断能力を奪い、高額な商品やサービスを契約させる手口です。これは「霊感商法」とも呼ばれる典型的な悪質商法です。

占い師は「このままでは、あなたやご家族に不幸が訪れる」「悪霊や先祖の因縁が原因で、あなたの運気を下げている」などと深刻な口調で告げ、利用者の恐怖心を最大限に煽ります。そして、「この災いから逃れる方法は一つしかない」と切り出し、法外な価格の数珠、壺、お札といった「開運グッズ」の購入や、高額な「除霊」「祈祷」のサービスを執拗に勧めてきます。

冷静に考えれば怪しいとわかることでも、不安な心理状態では「これで救われるなら」と信じ込んでしまいがちです。占いの結果として恐怖心を煽り、高額な契約を迫る行為は詐欺の可能性が極めて高いと言えます。

手口4 有名人や著名な占い師の名前を無断で使用する

テレビや雑誌で活躍する有名な占い師や、人気のある芸能人、インフルエンサーなどの名前を無断で使い、サイトの信頼性を偽装する手口です。

「〇〇(有名占い師)が完全監修」「人気タレントの〇〇さんも推薦!」といった文言で宣伝し、あたかもその著名人が公認しているかのように見せかけます。しかし、実際には本人は一切関与しておらず、名前を勝手に悪用されているだけです。中には、AIなどで生成した偽のメッセージを著名人本人からであるかのように送りつけ、利用者を信用させるケースもあります。

権威ある人物の名前を出されると信じてしまいがちですが、公式サイトや正規のメディア以外で名前が使われている場合は、まず詐欺を疑いましょう。

手口5 無料占いを入口に有料サイトへ誘導する

「完全無料鑑定」「まずは無料であなたの運勢を占います」といった甘い言葉で利用者を誘い、最終的に高額な有料サービスへ誘導する手口です。多くの悪質サイトがこの手法を入口として利用しています。

無料鑑定では、「あなたには特別な才能が眠っているようです」「あなたの人生を左右する重要な転機が間もなく訪れます」など、利用者の興味を引く思わせぶりな結果だけを伝え、「この続きを知るには有料登録が必要です」と課金を促します。

無料で始められる手軽さから利用のハードルは低いですが、一度有料登録してしまうと、前述した「引き延ばし」や「サクラ」などの手口に繋がり、気づけば多額のお金を使っていたというケースが非常に多くなっています。

手口6 解約や退会をさせないように引き留める

利用者が「お金を使いすぎた」「怪しい」と感じてサイトを辞めようとしても、様々な口実をつけて解約や退会をさせないように引き留める手口です。

利用者が退会の意思を伝えると、占い師は態度を豹変させ、「今辞めたら、これまでの努力が水の泡になりますよ」「あなたのために始めた祈祷を途中でやめることはできない。中止すれば不幸が訪れる」などと、利用者の罪悪感や恐怖心に訴えかけて引き留めようとします。

また、サイトの退会手続きのページをわざと分かりにくくしたり、問い合わせフォームから連絡しても一切返信がなかったりと、システム的に退会を妨害する悪質なケースも存在します。利用者の自由な意思による退会を妨げる行為は、極めて悪質と言えます。

手口7 個人情報を聞き出し脅迫する

鑑定に必要だと偽り、氏名、住所、生年月日、電話番号、勤務先、家族構成といった詳細な個人情報を聞き出そうとする、非常に危険な手口です。

占い師は「より詳細な鑑定をするために必要です」「あなたの波動を正確に読み取るために、個人情報が不可欠です」などともっともらしい理由をつけてきます。そして、一度教えてしまった個人情報を悪用し、支払いを拒んだり退会しようとしたりすると、「あなたの秘密を会社や家族にばらす」「自宅まで料金を取り立てに行く」などと脅迫してくることがあります。

聞き出された個人情報が、他の詐欺グループに売買される二次被害のリスクも考えられます。占いに不必要だと感じるほど詳細な個人情報を要求された場合は、絶対に教えず、すぐに利用を中止してください。

これって占い詐欺?被害を判断するチェックリスト

これって占い詐欺?被害を判断するチェックリスト(図解) 占い詐欺の可能性を見極めるチェック項目のまとめと、当てはまる数による危険度判定、次の行動の案内。 これって占い詐欺?被害を判断するチェックリスト 不安を感じたら、以下のチェック項目を落ち着いて確認しましょう。 料金・課金について 料金説明が不明確で後から高額請求 「もう少しで叶う」と引き延ばしで課金 メッセージ1通ごとに高額ポイント消費 鑑定内容・占い師の言動について 「不幸になる」「悪霊がつく」など過度に不安をあおる 数十万円の開運グッズ・祈祷や除霊を強く勧める 有名人を名乗るが公式情報に活動の裏取りなし サイト・運営について 定型文ばかりで悩みに寄り添っていない 退会・解約を脅しや複雑手続きで妨害される 個人情報について 不要な家族構成・勤務先・年収・資産まで執拗に質問 利用目的不明の過剰な個人情報の要求 当てはまる数で判断 0件 1〜2件 3件以上 1つでも当てはまれば要注意 3つ以上は詐欺の可能性が非常に高い 迷ったら支払いを止めて相談を 次の行動(被害拡大防止) 追加の支払い・課金を直ちに停止する やり取り・請求画面のスクショ等で証拠保存 連絡手段をブロックし冷却期間を取る 公的窓口(消費生活センター等)へ相談 参考の目安 ・不審だと感じたら一旦中断 ・第三者の意見で冷静に判断

占いそのものは、悩みを抱える人の心を軽くする素晴らしい文化の一つです。しかし、その心の隙間に付け込んで高額な金銭をだまし取ろうとする悪質な「占い詐欺」が後を絶ちません。「もしかして、私が利用しているこのサイトも…?」と少しでも不安を感じたら、まずは冷静にご自身の状況を客観的に見つめ直すことが重要です。

以下のチェックリストを使って、ご自身が利用している占いサイトや占い師とのやり取りに当てはまるものがないか、一つひとつ確認してみましょう。

カテゴリチェック項目
料金・課金について鑑定料金について明確な説明がなく、後から高額な追加料金を請求された。
料金・課金について「あと少しで鑑定が終わる」「もう少しで願いが叶う」などと言葉巧みに鑑定を引き延ばされ、高額な料金を支払い続けている。
料金・課金についてポイント制のサイトで、占い師とのメッセージ1通ごとに高額なポイント消費が必要になる。
鑑定内容・占い師の言動について「このままでは不幸になる」「悪い霊がついている」などと過度に不安を煽ってくる。
鑑定内容・占い師の言動について鑑定とは別に、数十万円もする高額な開運グッズ(数珠、壺、印鑑、パワーストーンなど)の購入や、特別な祈祷・除霊を強く勧められた。
鑑定内容・占い師の言動について「あなただけが特別」「選ばれた存在だ」といった言葉で、正常な判断ができないように仕向けてくる。
鑑定内容・占い師の言動について有名な占い師や芸能人の名前を名乗っているが、公式サイトやメディアでその活動が一切確認できない。
サイト・運営について占い師からのメッセージが、誰にでも当てはまるような定型文ばかりで、自分の悩みに寄り添ってくれていないと感じる。
サイト・運営について退会や解約を申し出ても、「今やめると不幸が訪れる」などと脅されたり、手続きが異常に複雑でやめさせてもらえなかったりする。
個人情報について占いに不必要と思われる家族構成、勤務先、年収、預貯金額など、プライベートな個人情報をしつこく聞き出そうとする

チェックが複数当てはまる場合は詐欺の可能性大

いかがでしたでしょうか。もし、上記のチェックリストに1つでも当てはまる項目があれば、占い詐欺の可能性を疑うべきです。特に、3つ以上当てはまる場合は、悪質な詐欺サイトや霊感商法に巻き込まれている危険性が非常に高い状態と言えます。

占い詐欺の被害者は、「自分が信じてしまったのが悪い」「騙された自分が恥ずかしい」と考え、誰にも相談できずに被害を拡大させてしまうケースが少なくありません。しかし、悪いのはあなたではなく、人の弱みに付け込む詐欺業者です。少しでもおかしいと感じたら、これ以上お金を支払うのはすぐにやめて、次の行動に移りましょう。

占い詐欺の被害に遭ったらやるべきこと

占い詐欺の被害に遭ったと気づいたとき、冷静さを失い、どうして良いかわからなくなるかもしれません。しかし、パニックになる必要はありません。被害回復のためには、迅速かつ適切な初期対応が極めて重要です。まずは落ち着いて、これから解説する3つのステップを順番に実行してください。正しい手順を踏むことで、大切なお金を取り戻せる可能性が高まります。

証拠を保全する

返金請求を行う上で、何よりも重要になるのが「占い詐欺の被害に遭った」という客観的な証拠です。証拠がなければ、相手の詐欺行為を立証することが困難になります。サイト運営者は、都合の悪い情報をいつでも削除できる立場にあります。被害に気づいた時点ですぐに、以下の証拠を網羅的に収集・保存してください。

占いサイトやアプリのスクリーンショット

サイトやアプリのデザイン、占い師のプロフィール、料金体系などは、後から変更されたり削除されたりする可能性が非常に高いです。以下のページは必ずスクリーンショットで保存しておきましょう。

  • 占い師のプロフィールページ(氏名、経歴、顔写真など)
  • 利用規約や特定商取引法に基づく表記のページ
  • 料金体系が記載されているページ(ポイント購入画面など)
  • やり取りをしていた占い師とのチャットルームやメッセージ画面の全体像
  • これまでの課金履歴がわかるページ(マイページなど)

スマートフォンやパソコンの機能を使って、画面全体が写るように撮影し、日付がわかるように整理して保存することが重要です。URLも一緒に記録しておくと、より確実な証拠となります。

占い師とのやり取りの記録

占い師とのメールやチャット、LINEなどのやり取りは、相手の悪質性を証明するための最も直接的な証拠です。特に、以下のような内容が含まれる部分は重要ですので、漏れなく保存してください。

  • 「あと少し課金すれば願いが叶う」など、期待を持たせて課金へ誘導する言葉
  • 「このままでは不幸になる」「ご先祖様が苦しんでいる」など、不安を煽る言葉
  • 高額な開運グッズや祈祷、情報商材などを勧めてくるやり取り
  • 具体的な鑑定結果やアドバイスがほとんどなく、鑑定を引き延ばすようなやり取り

やり取りの最初から最後まで、全ての履歴をスクリーンショットやテキストデータで保存しましょう。一部だけを切り取ると、文脈がわからなくなり証拠としての価値が下がる可能性があるため注意が必要です。

クレジットカードの利用明細や振込履歴

実際にどれだけの金額を支払ったのかを証明する、客観的で強力な証拠です。クレジットカード会社や銀行の取引履歴は、法的な手続きにおいても非常に重視されます。

Web明細の場合はPDF形式でダウンロードするか、スクリーンショットを撮って保存します。紙の明細書や銀行振込の控えは、絶対に捨てずに大切に保管してください。いつ、誰に、いくら支払ったのかを明確にすることが目的です。

収集すべき証拠を以下にまとめました。弁護士に相談する際に、これらの情報が揃っているとスムーズに話を進めることができます。

証拠の種類具体的な内容保存方法
サイト・アプリの情報占い師のプロフィール、利用規約、料金体系、課金履歴ページなどスクリーンショット、画面録画
占い師とのやり取りメール、チャット、LINEなどの全履歴(特に課金誘導や不安を煽る部分)スクリーンショット、テキストデータでのエクスポート
支払いの記録クレジットカードの利用明細、銀行の振込履歴、コンビニ決済の領収書などPDFダウンロード、スクリーンショット、原本保管

占いサイトに返金要求をする

証拠を確保した上で、占いサイトの運営会社に対して直接返金を要求するという方法も考えられます。サイトの問い合わせフォームやメールアドレス宛に、詐欺的な行為があった旨と返金を求める意思を伝えるのです。

しかし、悪質な詐欺サイトの場合、個人からの返金要求に素直に応じることはほとんどありません。無視されたり、「利用規約に同意している」「正当なサービス提供の対価だ」などと反論されたりするのが一般的です。また、連絡を取ることで相手に警戒され、証拠を隠滅されるリスクも伴います。個人で交渉する際は、こうしたリスクを理解した上で行う必要があります。

これ以上お金を支払わない

被害に気づいた後、最も重要で、すぐに実行すべきことは「これ以上1円もお金を支払わない」ということです。占い師は「あと少しで念願が成就する」「ここでやめたら全てが無駄になる」といった甘い言葉や脅し文句で、最後の課金をさせようとします。

これは、それまで投資した時間やお金を惜しいと感じる「サンクコスト効果」という心理を利用した悪質な手口です。一度お金を支払うのをやめれば、被害の拡大は確実に止まります。強い意志を持って、一切の支払いを拒否してください。

クレジットカード情報をサイトに登録している場合は、すぐにカード会社のウェブサイトなどから利用停止の手続きやカード情報の削除を行いましょう。ただし、サイトを退会したりアプリをアンインストールしたりすると、やり取りの履歴などの証拠が消えてしまう可能性があります。必ず全ての証拠を保全してから、退会やアンインストールの手続きを進めるようにしてください。

占い詐欺の返金請求を弁護士に依頼する全手順

占い詐欺の返金請求を弁護士に依頼する全手順(6ステップ) 1 手順1 占い詐欺に強い弁護士を探し法律相談を予約する 検索・法テラス・弁護士会を活用し、詐欺/消費者トラブルに精通した弁護士を選ぶ 2 手順2 弁護士との面談で被害状況を説明する 経緯メモ・証拠(画面/明細等)・身分証を準備し、事実を正直に共有 3 手順3 弁護士と委任契約を締結する 費用(相談料/着手金/成功報酬/実費)と契約内容を確認し、署名・押印 4 手順4 弁護士が占いサイト運営会社と返金交渉を開始する 受任通知・内容証明を送付し、以降の連絡は弁護士窓口に一本化 5 手順5 交渉がまとまらない場合は訴訟を提起する 必要に応じて訴訟(少額訴訟含む)へ。手続きは弁護士が全面的に代行 6 手順6 相手方から返金される 弁護士口座で精算後、成功報酬・実費を差引いた残額が指定口座へ振込

占い詐欺の被害に遭ってしまった場合、高額な被害額を取り戻すためには、法律の専門家である弁護士に依頼するのが最も確実な方法です。自力で交渉しようとしても、悪質な業者に言いくるめられたり、無視されたりするケースがほとんどです。弁護士に依頼することで、精神的な負担を軽減し、専門的な知識と交渉力で返金を実現できる可能性が格段に高まります。ここでは、実際に弁護士に相談してから返金が完了するまでの具体的な流れを6つのステップに分けて詳しく解説します。

手順1 占い詐欺に強い弁護士を探し法律相談を予約する

まず最初に行うべきは、信頼できる弁護士を見つけることです。弁護士にもそれぞれ得意分野があるため、占い詐欺や消費者トラブル、インターネット関連の詐欺案件に精通した弁護士を選ぶことが重要です。

弁護士を探す主な方法は以下の通りです。

  • インターネットで「占い詐欺 返金 弁護士」「消費者問題 弁護士」などのキーワードで検索する
  • 日本司法支援センター(法テラス)の相談窓口を利用する
  • 各都道府県の弁護士会が運営する法律相談センターに問い合わせる

法律事務所のウェブサイトを見る際は、占い詐欺に関する解決実績が豊富かどうかを確認しましょう。多くの事務所では初回無料相談を実施しているため、まずは気軽に問い合わせてみてください。電話やウェブサイトの予約フォームから、相談の日時を決定します。

手順2 弁護士との面談で被害状況を説明する

予約した日時に法律事務所を訪問、またはオンラインで弁護士と面談します。この面談で、弁護士は返金の可能性があるか、どのような手続きを進めるべきかを判断します。スムーズに相談を進めるため、事前に以下のものを準備しておきましょう。

準備するもの具体例・ポイント
被害経緯をまとめたメモいつ、どのサイト(アプリ)に登録し、どのようなやり取りを経て、いくら支払ったのかを時系列でまとめておくと説明しやすくなります。
被害の証拠占いサイトのURLやスクリーンショット、占い師とのメッセージ履歴、メール、クレジットカードの利用明細、銀行の振込履歴など、支払いの事実がわかるもの全て。
身分証明書・印鑑本人確認や、その場で契約する場合に必要となることがあります。

面談では、「騙された自分が恥ずかしい」などと思わず、正直にありのままの事実を話すことが大切です。弁護士はあなたの味方です。正確な情報が、的確な方針決定と返金交渉の成功に繋がります。弁護士からは、返金可能性の見通し、今後の手続きの流れ、そして弁護士費用についての詳しい説明があります。疑問点があれば、遠慮なく質問しましょう。

手順3 弁護士と委任契約を締結する

弁護士からの説明に納得し、正式に返金請求を依頼することを決めたら、弁護士との間で「委任契約」を締結します。これは、占いサイトの運営会社との交渉や法的手続きを、あなたの代理人として弁護士に進めてもらうための契約です。

契約前には、必ず契約書の内容、特に費用に関する項目(着手金、報酬金、実費など)をしっかりと確認してください。料金体系は法律事務所によって異なりますが、一般的には以下のようになっています。

  • 相談料:法律相談にかかる費用(初回無料の場合も多い)
  • 着手金:弁護士が案件に着手する際に支払う費用(近年は着手金無料の事務所も増えています)
  • 報酬金(成功報酬):実際に返金が実現した場合に、回収額の中から支払う成功報酬
  • 実費:内容証明郵便の郵送費や訴訟になった場合の印紙代など、手続きにかかる費用

すべての内容に納得した上で、委任契約書に署名・押印します。この契約締結をもって、弁護士があなたの代理人として正式に活動を開始します。

手順4 弁護士が占いサイト運営会社と返金交渉を開始する

委任契約を締結すると、弁護士は速やかに占いサイトの運営会社に対して「受任通知」を発送します。受任通知とは、弁護士が代理人に就任したことを相手方に知らせる書面です。この通知が相手方に届いた時点で、業者からあなたへの直接の連絡や督促はすべてストップします。以降のやり取りはすべて弁護士が窓口となるため、あなたは精神的なプレッシャーから解放されます。

通常、受任通知と合わせて、詐欺行為の違法性を指摘し、支払った金額の返還を求める内容証明郵便を送付します。多くの悪質な業者は、弁護士という専門家が介入したことで事態を重く受け止め、訴訟沙汰になる前の交渉段階で返金に応じるケースが少なくありません。被害者は、弁護士からの進捗報告を待ちながら、交渉の推移を見守ることになります。

手順5 交渉がまとまらない場合は訴訟を提起する

弁護士が交渉を尽くしても、相手方の運営会社が返金を拒否したり、連絡を無視したり、不当に低い金額での和解を提示してきたりするなど、交渉が決裂する場合もあります。このようなケースでは、次のステップとして裁判所を通じた法的手続きである「訴訟(裁判)」を検討することになります。

訴訟と聞くと大事に感じるかもしれませんが、訴状の作成や証拠の提出、裁判所への出廷といった複雑な手続きは、すべて代理人である弁護士が行います。そのため、被害者自身が裁判所に出向く必要はほとんどありません。被害額が60万円以下の場合は「少額訴訟」という簡易的な手続きを利用できる場合もあります。訴訟に移行する際も、弁護士が今後の見通しや追加で発生する費用について丁寧に説明してくれるので、相談しながら進めることができます。

手順6 相手方から返金される

交渉または訴訟(和解を含む)によって返金が確定すると、いよいよ最終ステップです。返金は、相手方の運営会社から直接あなたの口座に振り込まれるのではなく、一度弁護士が開設している預かり金口座に入金されるのが一般的です。

弁護士は、入金された返金額から、事前に合意した成功報酬や立て替えていた実費を差し引きます。そして、その残額があなたの指定した銀行口座に振り込まれ、すべての手続きが完了となります。弁護士から精算書が送られてくるので、金額の内訳を最後までしっかり確認しましょう。これで、占い詐欺被害の金銭的な問題は解決となります。

占い詐欺の返金請求に関するよくある質問

占い詐欺の被害に遭われた方が返金を考える際、多くの方が疑問に思う点をQ&A形式でまとめました。警察への相談、クーリングオフの適用、弁護士費用、そして時効の問題まで、専門的な視点から詳しく解説します。

警察に相談すれば返金してもらえますか

結論から申し上げますと、警察に相談しても、直接お金を返してもらうことはできません。

警察の役割は、詐欺事件などの犯罪を捜査し、犯人を逮捕すること(刑事手続き)です。一方、被害者が支払ったお金を取り戻す行為は、加害者との民事上の問題(民事手続き)となります。日本の警察には「民事不介入の原則」があるため、個人の金銭トラブルに直接介入して返金交渉を行うことはないのです。

ただし、警察に相談すること自体が無意味というわけではありません。被害届を提出し受理されれば、詐欺事件として捜査が開始される可能性があります。発行される被害届受理証明書は、後の弁護士による返金交渉や裁判において、詐欺被害に遭ったことを示す有力な証拠の一つになり得ます。

したがって、返金を最優先に考えるのであれば、警察への相談と並行して、速やかに弁護士へ相談することが最も効果的な手段となります。

クーリングオフは適用されますか

残念ながら、占いサイトや占いアプリでのサービス利用は、原則としてクーリングオフの対象外です。

クーリングオフは、訪問販売や電話勧誘販売など、不意打ち的で冷静な判断が難しい状況で契約した場合に、消費者を保護するための制度です(特定商取引法)。自らの意思でウェブサイトにアクセスしてサービスを利用するオンライン占いは、この「不意打ち性」がないため、基本的にクーリングオフの適用はありません。

しかし、以下のようなケースでは返金請求が可能な場合があります。

  • 占い師から電話でしつこく勧誘され、高額な開運グッズ(数珠、壺、印鑑など)を購入させられた場合(電話勧誘販売に該当する可能性)
  • 占い師に呼び出され、対面で高額な祈祷や鑑定の契約を結ばされた場合(訪問販売に該当する可能性)

上記のようなケースに該当しなくても、消費者契約法における「不実告知」や「断定的判断の提供」などを根拠に契約を取り消せる可能性があります。ご自身のケースで返金が可能かどうかは、法律の専門家である弁護士に相談して判断を仰ぐのが確実です。

弁護士費用はどれくらいかかりますか

弁護士費用は、依頼する法律事務所や被害額、交渉の難易度によって異なりますが、一般的には以下の要素で構成されています。多くの事務所では、初回相談を無料としており、費用の内訳や見通しについて事前に詳しく説明してくれます。

費用項目内容費用の目安
相談料弁護士に法律相談をする際にかかる費用。無料〜1万円/時間
(無料相談を実施している事務所が多い)
着手金弁護士に正式に依頼する際に支払う費用。返金の成否にかかわらず発生する。無料〜10万円程度
(完全成功報酬制で着手金無料の事務所もある)
報酬金返金に成功した場合に、回収できた金額に応じて支払う成功報酬。回収額の20%〜30%程度
実費内容証明郵便の費用、裁判になった場合の印紙代、交通費など、手続きに実際にかかった費用。数千円〜数万円程度

被害額が少額の場合、費用倒れ(弁護士費用が回収額を上回ってしまうこと)を心配される方もいらっしゃるでしょう。しかし、占い詐欺に強い弁護士事務所の多くは、着手金無料の完全成功報酬制を採用しており、初期費用を抑えて依頼できるケースが増えています。まずは無料相談を利用して、ご自身の被害額で依頼が可能か、費用はどのくらいかを確認することをおすすめします。

返金請求に時効はありますか

はい、占い詐欺の返金請求権には「時効」があり、一定期間が経過すると権利が消滅してしまいます。どの法律構成で請求するかによって、時効の期間が異なります。

請求の根拠時効期間
不法行為に基づく損害賠償請求被害および加害者(サイト運営会社)を知った時から3年
または、不法行為の時(支払い時)から20年
債務不履行に基づく損害賠償請求権利を行使できることを知った時(詐欺だと気づいた時)から5年
または、権利を行使できる時(支払い時)から10年
消費者契約法に基づく取消権追認をすることができる時(騙されたと気づいた時)から1年間
または、契約締結時から5年間

このように、時効は最短で1年と非常に短く設定されている場合があります。どの時効が適用されるかは個別の事案によって異なり、専門的な判断が必要です。

時間が経てば経つほど、証拠の収集が困難になったり、サイト運営会社が倒産したりするリスクも高まります。「詐欺かもしれない」と感じたら、一日でも早く行動を起こすことが、返金成功の可能性を高める上で極めて重要です。時効が成立してしまう前に、まずは弁護士へ相談してください。

まとめ

本記事では、占い詐欺の巧妙な手口から、被害に遭った際の返金請求手順までを詳しく解説しました。占い詐欺は、鑑定の引き延ばしやサクラの使用、不安を煽る霊感商法など、手口が多様化・巧妙化しており、誰でも被害に遭う可能性があります。

もし占い詐欺の被害に遭ったかもしれないと感じたら、最も重要なことは「これ以上お金を支払わないこと」と「証拠を保全すること」です。占い師とのやり取りの記録や支払い履歴は、返金交渉を進める上で極めて重要な証拠となります。決して諦めたり、自分を責めたりする必要はありません。

占いサイトの運営会社は、個人での交渉に応じないケースが多いため、返金請求を成功させるためには、法律の専門家である弁護士に相談することが最も確実な方法です。多くの法律事務所では無料相談を実施しています。一人で悩まず、まずは占い詐欺問題に強い弁護士に連絡し、解決への第一歩を踏み出しましょう。

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